レーザ加工における加工品質基準を如何に定めるかが生産ライン導入への鍵となります。

レーザ・ネットの提供するソリューションは加工品質基準を定めることを目的としています。

 

レーザ加工工法は、ユーザのアプリケーション(ニーズ)に対し、レーザ発振器と光学系を駆使して開発されます。

そして、その開発過程でレーザ発振器や光学系の仕様を決定する加工条件を導き出します。

 

レーザ発振器には、波長、出力、パルス幅、繰返し周波数など、レーザ発振器の条件があり、光学系には、

その目的に応じて集光性、スキャニング速度、ビームプロファイル変換など、光学設計における条件が存在します。

 

それに対してユーザのアプリケーションが要求する内容は、

 

穴あけ加工の場合、穴径、テーパー角・・・ 

スクライビング(溝あけ加工)の場合、溝幅、溝深さ・・・

 

など、要は全くと言っていいほど、アプリケーションと

レーザ発振器及び光学系の間で共通項となる条件が存在しないことがわかります。

 

レーザ加工における加工条件は、レーザ発振器、光学系、

そしてアプリケーションと、これら全く異なる条件により導出されることになります。

 

そして、その加工条件をもとにアプリケーションの要求する生産タクトや生産品質を満足する加工工法を開発することになります。

 

ゆえに、レーザ発振器や光学系、そしてアプリケーションの条件から導出された加工条件が不安定であると、

開発された加工工法自体が不安定になり、生産上の歩留まり低下の最大要因となり、

気づいたときには“最悪の事態”という結果を招いてしまいます。

 

加工条件を導出する上で、加工実験は不可欠です。

加工実験にあたり、既存(所有)のレーザ発振器や、すでに組み付けられている汎用性の少ない光学系では、

加工実験の制約が大きいため、アプリケーションの要求に対し、レーザ加工工法の開発領域が小さくなってしまいます。

その結果、完成された加工工法以外にもソリューションがある可能性を残してしまうことになります。

 

 

レーザ・ネットのレーザ加工工法の開発は、お客様のニーズであるアプリケーションに対し、レーザ発振器の選定から行います。

波長、出力、パルス幅、繰返し周波数など、レーザ発振器の条件を加工実験にて検証します。

 

そこで得た結果を元に加工条件を導出し、アプリケーションの要求(生産タクトや品質)に合わせた光学系の設計を行います。

 

また、アプリケーションによっては、レーザ発振器の選定よりも光学系の条件が重要になるケースもあります。

 

この場合は、実際に光学設計を行い、実証実験により得た結果をもとに工法開発を行っています。

 

 

さらに、開発した加工工法を生産ラインで安定的にお使い頂くために、

当社では加工工法開発時に加工品質基準を設けて工法設計をしています。

 

この加工品質基準を設けることにより、生産ラインにおいて、

加工品質に万が一トラブルが発生した場合にレーザ発振器の問題なのか、光学系の問題なのかを簡単に見分けることができます。

 

また、加工品質基準をモニタリングすることで生産ライン上にて加工品質を安定して生産することが出来ます。